憲法改悪にかかわる
政党などの動き

政府の動き


2004年

12月7日 中谷元・元防衛庁長官の要請に応えて陸上自衛隊幹部が「憲法草案」を作成(全文) 


9月15日  小泉首相の私的諮問機関「安全保障と防衛力に関する懇談会」の「論点整理」


自民党

2006年


4月18日 自民党・公明党合意 日本国憲法の改正手続に関する法律案(仮称)・骨子素案 
      4月12日の自民党案が自・公合意の与党案となったが、その際に削除された部分を、
       本文中に赤字で表示した
月13日
与党教育基本法改正に関する協議会
       教育基本法に盛り込むべき項目と内容について(最終報告) 

月12日 自民党憲法調査会 日本国憲法の改正手続に関する法律案(仮称)・骨子素案 

2005年


11月22日 自民党 新憲法草案 現行憲法対照
10月28日 自民党 新憲法草案 現行憲法対照

10月12日 自民党 新憲法第2次案 現行憲法との対照表 第1次案との違い
8月1日 自民党 新憲法第1次案 
現行憲法との対照表
7月7日 
自民党新憲法起草委員会 新憲法起草委員会・要綱 第一次素案             
4月4日 自民党新憲法起草委員会  新憲法起草委員会各小委員会要綱
1月28日  世界平和研究所(中曽根康弘主宰)憲法改正試案

2004年

6月    自民党「憲法改正のポイント・・・・憲法改正に向けての主な論点」を発行
6月10日 自民党憲法調査会憲法改正プロジェクトチーム「論点整理」
6月04日 自民党憲法調査会憲法改正プロジェクトチーム「論点整理(案)」

4月15日 自民党憲法調査会憲法改正プロジェクトチーム議論の整理(案)

2003年

7月27日 自民党政務調査会・憲法調査会憲法改正プロジェクトチーム
          <自民党の改憲要綱>安全保障についての要綱案

2001年

3月23日 国防部会報告「わが国の安全保障政策の確立と日米同盟―アジア・太平洋地域の平和と繁栄に向けて」を発表。日米同盟の強化などを強調し、とりわけ集団的自衛権に問題について、「早急に実現可能とする方策を検討した結果、従来の政府解釈の変更を求め、それとともに例えば国家安全保障基本法といったような新たな法律を制定し、その中で『集団的自衛権の行使』『国連の集団安全保障への参加』などの範囲を明確に規定する方向での検討を進める」としています。
3月14日 党大会 運動方針「わが党は『国民主権』『平和主義・民主主義』『基本的人権の尊重』の原則を踏まえ、わが国が国際社会の一員として直面する国際平和への協力、地球環境、遺伝子解明に伴う生命倫理、インターネット時代のプライバシー保護など、未経験の諸課題を考えながら、日本国の歴史、伝統、文化を踏まえ調和のとれた国民の権利と義務を規定する等、21世紀の日本の目指すべき指針と国の形をオープンに議論し、『あるべき国家の姿』を国民の前に明らかにする」

2000年

12月27日 江藤・亀井派幹部会…与謝野馨氏を代表とするプロジェクト・チームを発足させ、2001年参院選前に、集団的自衛権容認などを内容とする憲法「改正」指針を作成することを確認。
12月19日 山崎拓・元政調会長…「九条問題を差し置いた(憲法)改正は画竜点晴を欠く」として「内閣総理大臣の下に陸海空軍を置く」「非常事態の宣言は内閣総理大臣が行う。ただ、10日以内に国会の承認を得られなければ効力を失い」などの改憲試案を発表。2001年5月3日までに全体の改憲試案を発表することを表明しました(都内の講演で)
10月12日 党国防部会・自衛隊と秘密保全に関するプロジェクトチーム「防衛庁と秘密保全に関する緊急提言」…「米国を始め諸外国では、今回のような事件を防止するための秘密保護法令が定められていて、最高刑は死刑を含め一般に重い刑罰が科せられる。これは、軍事機密が『国家の平和と安全を確保する上で最重要』という観点からである。現在の国際情勢における軍事組織の必要性と特殊性の認識等に立脚する必要がある。諸外国では、自らの国を守る軍隊が国家の最重要組織として位置付けられている。
今後の政治の役割としては、国防は重大な責務であり、国家として責任をもって安全を確保していく体制を作ることが不可欠である。そのためには、まず防衛庁を国防省として位置付け、諸外国にあるような秘密保全法令を整備することで、根本からこうした事件の再発防止に努めなければならない。」

民主党

2005年

10月31日 民主党「憲法提言」を発表 

2004年

8月    若手議員が「リベラルの会」を結成  結成にあたって・・・・
7月29日 岡田代表も9条改憲に意欲・・・・訪米中の岡田民主党代表は29日、ワシントンで講演し、「集団的自衛権の行使をひろく認めることで、自衛隊が米軍と共同した軍事力行使を世界中で行えるようにするのは反対だ。憲法を改正し、国連安保理の明確な決議がある場合、日本の海外における武力行使を可能にし、世界の平和維持に積極的に貢献すべきだとの立場だ」との考えをあらためて表明。

2000年

11月10日 党憲法調査会総会…「この国のあり方に関する総括」「憲法と統治制度」「憲法と人権」「憲法と地方自治」「国際社会と日本国憲法の関係」の5部会にわかれて論議することを確認。「国のあり方…」については2001年の参院選までにまとめ、その他は同年末までに「中間報告」。
10月15日 鳩山由紀夫民主党代表「今の国際的な環境の中で、集団的自衛権を一切認めないという発想だと、国際的な意味での貢献を十分に行えないことになりかねない。従って、日本の意思でこれを決めるべきだと思うが、できる時とできない時は、国会などでの議論の中で、結論を出すべきだ。本来(日本は集団的自衛権を)持っているものだと私は考えるが、憲法の中で、それもしっかりうたう方が本当はいい。当然、きわめて抑制的でなければならないことは言うまでもない」(テレビ朝日)

公明党

2006年

4月18日 自民党・公明党合意 日本国憲法の改正手続に関する法律案(仮称)・骨子素案 
      4月12日の自民党案が自・公合意の与党案となったが、その際に削除された部分を、
       本文中に赤字で表示した
月13日
与党教育基本法改正に関する協議会
       教育基本法に盛り込むべき項目と内容について(最終報告) 


2004年

10月25日    公明党第5回党大会方針案(憲法部分)と
             重点政策案(平和・憲法関連部分) 

6月17〜19日 
公明党憲法調査会による「論点整理」(公明新聞)

2000年

11月4日 党大会「重点政策」…「憲法については、わが国の平和憲法の象徴である憲法第九条は堅持し、国民主権主義、恒久平和主義、基本的人権の保障の3原則は不変のものと確認した上で、衆参両院での憲法調査会での五年をめどにした論議の結果の方向を踏まえ、次の五年で第一段階としての結論を出すべきと考えます」

自由党

2000年

12月13日 「新しい憲法を創る基本方針」決定/(要旨)
(1)国及び国民のあり方…現憲法の基本原理を継承し、発展させるとともに、日本の文化・伝統を尊重し、自由で創造性あふれ、思いやりのある自立国家日本をつくることを宣言する
(2)天皇制…天皇は、国民統合の歴史的文化的存在である。国家元首として位置も定着しており、国政に関する権能を有しないこと及び国事に関する行為の委任などについて、現憲法を変更する必要はない。
(3)国民の権利と義務…基本的人権の保障は、国民が享有すべき条理であると同時に、国家社会を維持し発展させるための公共財であると位置づける。国民の諸権利と義務は、人類の普遍的原理に基づいて、日本のよき文化と伝統を踏まえるものとする。「公共の福祉」の概念を明確にし、用語を見直す。
(4)安全保障…現行第九条の理念を継承する。もはや、個別的自衛権や集団的自衛権だけで自国の平和を守ることは不可能である。国連による集団安全保障を整備するとともに、国連を中心としたあらゆる活動に参加する。さらに、日本が率先して国連警察機構創設を積極的に提唱する。自衛隊の権限と機能、内閣総理大臣の指揮権を、憲法に明記し、シビリアン・コントロールを徹底させる。日本が侵略を受け、国民の生命及び財産が脅かされた場合のみ武力により阻止することとし、それ以外の場合には自衛権の名の下に武力による威嚇またはその行使は一切行わないことを宣言する。緊急事態体制を整備する。
(5)立法権…代表民主制の基本を維持しつつ直接民主制度で補完する。国民投票制度を導入する。参議院は間接選挙や推薦制度の導入を検討する。
(6)行政権…首相の行政各部に対する直接的指揮監督権を確立させる。また、大規模自然災害、原子力災害、犯罪の国際化、テロなどに対する危機管理体制を確立して、必要に応じて国及び地方の権限を首相に集中できる体制を整備する。
(7)司法権…憲法裁判所を設置する。
(8)地方自治…市町村を段階的に300程度を目標に合併統合する。税財源確保など地方自治が独自に活動できる根拠規定を設ける。
(9)財政…会計検査院を国会の機関とする。
(10)教育及び文化…現行教育基本法では「人類の福祉」と「個人の価値」が力説されているが、「類」と「個」の間に必要な「種」の役割が欠落している。「種」とは、家庭や郷土や国家共同体であり、これらは、青少年に「躾」を通して人間形成の基本を学ばせる場である。
(11)環境・社会保障…基礎的社会保障(基礎的年金・介護・高齢者医療)を国の責任で整備することを明記する。
(12)改正手続…発議要件を各院の過半数の賛成に改める。

日本政府

2001年

月13日 小泉首相の指摘諮問機関「首相公選制を考える懇談会」初会合。小泉首相あいさつ「憲法改正を要する問題だが、首相を選ぶ権利を国民の手に引き渡す規制緩和だ」。1年をめどに結論。メンバーは、佐々木毅(座長=東大総長)、淺川博忠(政治評論家)、猪口邦子(上智大教授)、大石真(京大教授)、鎌倉節(前宮内庁長官)、北川正恭(三重県知事)、久保文明(慶大教授)、坂本春生(国際博覧会協会事務総長)、野中ともよ(ジャーナリスト)、三好達(前最高裁長官)、山口二郎(北大教授)
3月30日 楢崎欣弥衆議院議員の質問趣意書に回答。このなかで「有事法制については、民主主義国家である我が国において、自衛隊が文民統制の下で、国家、国民の安全を確保するために必要なものであると考えており、我が国が外部から武力攻撃を受けた場合に国家、国民の安全を確保することは、公共の福祉を確保することにほかならないから、そのために必要があるときは、合理的な範囲内において法律で国民の権利を制限し、又は国民に特定の義務を課すことも憲法上許されるものと考えている」としています。

その他の動き

2004年

12月〜1月   部会ならびに委員会で論点整理とりまとめ。
12月      第三回委員会・部会での議論や論点の整理
11月〜12月   総合企画部会を数回開催
10月      第二回委員会・部会での議論や論点の整理
10月6日(水) 常任理事会
           講師:森本 敏 拓殖大学国際開発学部教授  
8月下旬〜10月 総合企画部会を数回開催
7月22日(木)〜24日(土)  東富士夏期フォーラム
           統一テーマ「日本は国としてどうあるべきか」
           講師:田中明彦東大教授、半藤一利氏ほか
7月15日(木) 第一回委員会
 
           講師:神戸大学法学部教授 五百旗頭 真 氏
              
「日本の新たな国家目標と国際的役割」
7月 7日(水) 常任理事会
            講師:自民党憲法調査会会長 保岡 興治 氏
             「憲法改正をめぐる議論について」
6月17日(木) 評議員会議長副議長会議で議論
6月14日(月) 会長副会長会議で検討の進め方について議論
5月27日(木) 日本経団連総会において新委員会設置
            「国の基本問題検討委員会」


2000年

4月25日 経済同友会提言「平和と繁栄の21世紀をめざして―新時代にふさわしい積極的な外交と安全保障政策の展開を」発表。この中の「国際的秩序形成過程への積極的参画」では、「わが国においては、憲法の制約の下その行使が否定されてきた集団的自衛権に関する政府見解を再検討する必要がある。この問題をいたずらに危険視することなく、今後国際社会において日本が同盟国や地域的パートナーとともに果たそうとする責任・役割に照らして、改めて政治的判断を行うべき」としている。また、「2005年憲法改正に向けた議論の促進」では、「昨年、国会に漸く憲法調査会が設置された。しかし、そこでの審議のペースは激動する世界の動きに比していかにも遅く、また必ずしも国民的議論の高まりにつながるものとなっていない。衆参両院における調査会の活動を、国民レベルでの活発な議論を促す方向に向けていっそう活性化し、加速することが必要である。そのための具体的なステップとして、国民的合意が得られることを前提に、遅くとも2005年までには憲法改正に必要な手続がとられるよう、調査期間を現在の5年から3年に短縮することが望まれる」としている。

米国防大学「国家戦略研究所」特別報告

2000年

10月11日 アーミテージ元国防次官補ら米研究者グループの対日政策提言「成熟したパートナーシップに向けて」…「21世紀に向けて日米は早急に安全保障の共通認識と対応を確立しなければならない。明確で実体ある日米関係こそが、アジアにおける紛争を未然に劇的に抑止するからだ。新たな『日米防衛協力のための指針』はその意味で、同盟における日本の役割拡大のステップとみなすべきだ。
集団的自衛権を日本が禁じていることは、同盟関係にとっての制約となっている。この禁止が解かれれば、より緊密で効果的な安保協力が可能になるが、それは日本国民だけが決定できることだ。米国は日本の国内事情を考慮しなければならない。しかし、日本がより平等な同盟関係を目指し、貢献することを歓迎すると、米国は明確にしなければならない」