憲法しんぶん速報版

48号

「戦争する国づくり」に反対の声あげよう

「2・11」集会の成功

 アメリカが国連を無視してイラク攻撃への構えを強めるなか、小泉首相は「同盟国の責任」をもちだしてこれを支持する姿勢を打ち出し、国内では有事法制、教育基本法改悪と、「戦争をする国」づくりをすすめようとしています。11日にはこうした動きにたいし、「建国記念の日」に反対する集会が全国各地で開かれます。

東京では講師まじえパネル討論

東京では、憲法会議や歴史研究団体、日本科学者会議などでつくる実行委員会が主催し、別項のような集会が開かれます。集会では、平和委員会、都教組、新婦人の会からの報告を受けて小森、栗田の両氏が講演、その後報告者とともにパネル討論をおこないます。
なお、今年はプレ企画として靖国神社と新「遊就舘」見学もあります。

 改憲で軍事大国完成を

――自民部会が「防衛政策」作成

自民党国防部会・防衛政策検討小委員会は5日、「日本の防衛政策の構築(骨子案)」をまとめ、これをもとに提言をおこなうことになっています。

素案では、「自衛隊が軍隊ではないため軍人規定、軍法裁判所にかかる規定なし→国際的な任務遂行の足かせとなる可能性あり」と、自衛隊を完全な軍隊にすることを求め、さらに、「集団的自衛権の行使を認めた上で、我が国防衛、周辺事態のみならず、BMDを始め新たな脅威への対処或いは地域の平和と安定等に資するための新たな協力要領(ガイドライン)を作成」と日米軍事同盟を強化することを打ち出しています。これらを踏まえ、次のような「自衛隊を有効に機能させるための国家的課題」を提起しています。

(1)憲法改正

@9条の改正により、自衛隊を軍隊と位置づけること及び国際の平和及び安全の維持又は回復を目的とする行動への参加につき明文化

A非常事態規定

(2)国家としての危機管理体制の充実

 @内閣総理大臣の機能強化…非常事態規定に基づく権限の集中、統幕議長の首相への助言機能、首相副官の設置

 A内閣官房(安全保障会議)…安全保障会議事務局の充実、安保会議への統幕議長の常時出席を規定

 B情報収集と秘密保全の強化…独自の情報収集能力を充実するとともに、国家としての情報の集約、一元化を推進するとともに、日米間の緊密な協力関係を深化 軍事情報のみならず、安全保障にかんする情報が漏洩しないよう、法改正を含め、秘密保全強化

(3)有事法制の整備

 武力攻撃事態対処法案の今国会での成立及びその他の事態対処法制(国民の保護のための法制等)の早期の成立 武力攻撃事態以外の緊急事態への対応の充実

(4)在日米軍基地問題への対応

 SACO最終報告の着実な実施による沖縄県民の負担の軽減 日米地位協定の運用改善

(5)防衛産業・技術基盤の維持

 防衛力の整備、維持には長期的な視点が不可欠であり、これを支える防衛産業・技術基盤維持のための適切な施策(武器輸出三原則の見直しを含む)が必要

(6)国民に対する啓蒙(略)

憲法調査会情報

 衆院に比べ、審議の「遅れ」が指摘されている参院調査会が毎週審議へと調査の回数をアップさせています。

 <2月12日> 13時

○「基本的人権」について
参考人=矢野弘典(経団連専務理事)/草野忠義(連合事務局長)/熊谷謙一(連合企画局長)/和田光弘(アムネスティ日本理事長)/寺中誠(アムネスティ日本事務局長)

<2月19日> 13時

○基本的人権「人」の保障―人間の尊重、個人の育成
参考人=平松毅(関西学院大教授)/
 申ヘボン(青山学院大助教授)

 <2月26日> 13時

○基本的人権保障のあり方と方法
参考人=常本照樹(北海道大教授)/三井誠(神戸大教授)

「戦争する国」づくりに反対し、
     憲法が生きる日本に

  2003年2・11集会

と き 2月11日 13時30分開会
ところ 八丁堀・労働スクエア東京
《報告》
 ・とめよう、戦争国家づくり
      小森 陽一(東京大学) 
 ・中東からみる世界のいま
      栗田 禎子(千葉大学)
 ・各分野からのレポート
《プレ企画》靖国神社と新「遊就舘」をみる 11日10時集合
ガイド・吉田裕(一橋大学)
     ――要予約
参加費 500円(プレ企画は別)

主催=2・11集会実行委員会

第38回全国総会日程決まる 

第38回全国総会の日程が次のように決まりました。ご予定ください。
 ◇日時 2003年3月8日
  午前11時〜午後4時
◇会場 東京・千代田区一橋
   日本教育会館 
※ご案内・議案等の発送は来年になります