憲法しんぶん速報版

19号

第36回全国総会の方針案を決定  「憲法を21世紀の羅針盤に」をめざして

 3月24日の憲法会議第36回全国総会まであと3日です。3月16日に開かれた中央憲法会議の担当常任幹事会はこの総会に提案する方針案の最終討議をおこない、その内容を踏まえてまとめられた方針案を参加団体・地方憲法会議に発送しました。21世紀最初の全国総会での活発な論議が期待されます。

広範な世論結集をめざし

方針案は、まず憲法調査会の1年の論議の特徴と改憲政党の動きを分析し、90年代後半からの憲法改悪の動きが新しい段階に入ったとしています。

そして、その最大の焦点となっている第9条について、明文改憲だけではなく解釈改憲をいっそうすすめる動きが強まっていることを指摘し、戦争法発動に向けた動きなどその背景を明らかにするとともに、国民世論やアジアを中心とした平和の流れなどこれを阻止かる条件も明らかにしています。

方針案は同時に、自民党政治のもとで生活や権利の破壊が激しく進行し、これにたいする国民の怒りを逆手にとった「新しい権利」や「首相公選制」などのキャンペーンが強められていることに警戒をよびかけ、憲法を生かす運動の重要性を指摘。さらに、憲法調査会の論議が個別テーマを論議する第三ラウンドに入ったもとで、共同の重要性を強調しています。

最後に、憲法会議結成の歴史をふりかえりながら、憲法会議の果たすべき役割を明らかにし、憲法のじゅうりんと改悪に反対し、憲法の平和的・民主的原則の完全実施をめざす運動の方向と組織のあり方を提起しています。

一人でも多くの代表派遣を

 まだ、代表派遣を決めていない団体・地方憲法会議が少なくありません。総会成功のため、一人でも多くの参加をめざし全力をあげましょう!

5・3集会スピーチ
志位、土井氏が決定

 東京で開かれる「2001年5・3憲法集会」では、これまで公表されている加藤周一氏(評論家)、澤地久枝氏(作家)にくわえ、志位和夫・日本共産党委員長、土井たか子・社会民主党党首がスピーチをおこなうことが正式にきまりました。

 また、文化行事のチェロ演奏も、東京フィルハーモニー交響楽団の福村忠雄氏に決定しました。なお、集会では手話通訳もおこなわれることが画定しました。

 実行委員会では、これら新しく決まった出演者の名前が入った第二次チラシを作成することにしています(B5版1色1面、4月上旬完成の予定)。

明文・解釈両面で9条否定論

 自民党内では、明文、解釈両面から憲法9条を否定する論議があいついでいます。

 【国防部会】 自民党国防部会は、憲法改悪以前にも集団的自衛権の行使を可能とする新しい立法を検討しています。

「読売」(3月18日)によると、「有事の際に、日米が共同で紛争の抑止にあたる場合に支障をきたす」として、これまでの政府解釈を変更するために「国家安全保障基本法」(仮称)を制定し、「集団的自衛権の行使、国連の集団的安全保障への参加などの範囲を明確に規定する方向での検討をすすめるといいます。

デンマーク議長団と懇談

衆院憲法調査会は3月7日、来日中のデンマーク国会議長団の4人の副議長と懇談しました。

この懇談で中山会長は「改憲の是非を最初に結論づけてから調査しているのではない」と説明。デンマーク側は、それを「喜ばしいこと」としたうえで、「9条の問題は、我が国も、また日本の近隣諸国も注目している」と述べました。
(「衆議院憲法調査会ニュース」)

なお、衆院の憲法調査会の憲法制定過程の論議でも、「芦田修正」がおこなわれたことを理由に、「個別的自衛権と集団的自衛権を区別するのはナンセンス」(民主・前原議員)など、第9条のもと集団的自衛権は行使できないとするこれまでの政府解釈の変更を求める議論がおこなわれています。

【山崎派】山崎派は今年5月3日に向けて『山崎拓憲法改正』(仮題)の出版準備をすすめていますが、その骨子を「読売」(3月15日)が明らかにしています。

 それによると、(1)陸海空軍の保持を明記し、集団的自衛権の行使を認め、非常事態規定を設ける(2)環境権、国を守る義務、憲法擁護義務などを新たに盛り込む(3)健全財政の原則を明記する――などが特徴で、ほかに憲法改正は衆参総議員の「3分の2」を「2分の1以上」にする、などとなっているといいます。