憲法しんぶん速報版

14号

活発化する改憲の企て打ち破り

21世紀に憲法を花開かせよう

 21世紀のスタートがきられました。「読売」が、「21世紀にふさわしい日本の基本骨格としての新たな憲法を」と元旦社説でぶち上げるなど、憲法改悪をめざす勢力の動きはさらに強まる気配です。憲法会議も、新年早々から『月刊憲法運動』見本誌を大量に活用しての普及運動に取り組むなど、出足早く動きだしています。

当面の日程

1月17日 憲法会議担当常幹会議
1月23日 「3の日」宣伝行動
 12:00〜13:00 新宿駅西口(安保破棄実行委員会と共同)
1月30日 5.3憲法集会実行委員会
 18:30 文京区民センター
2月8日 衆院憲法調査会
 参考人=高橋進・東京大学教授・西澤潤一・東北大元学長
2月11日「建国記念の日」反対集会
 13:30 労働スクエア東京
2月22日 衆院憲法調査会(「21世紀の日本のあるべき姿」についてしめくくりの自由討議)
3月24日 第36回全国総会
  日本青年館

自民各派が改憲競い合い

憲法調査会が「総論」から「各論」に移る段階をむかえ、自由党がさきに改憲構想を発表したのにつづいて、昨年末いらい、自民党では派閥間の改憲論議の競い合いがはじまっています。

山崎派=山崎拓会長 年末の12月19日、都内で講演。「内閣総理大臣の最高指揮権の下に陸海空軍を置く」とし三軍の設置や文民統制を明記する九条の改定や、「非常事態の宣言」規定を新設する改憲試案を発表しました。

そして山崎氏は、本年5月3日の憲法記念日をめどに全体の憲法改定試案を発表すること、「次の衆院選では、各党が憲法改正案をぶつけ合うことが最大の争点になる」との見通しを明らかにしました。

江藤・亀井派 12月27日の幹部会で、村上正邦氏が「21世紀の最大の政治テーマは憲法改正だ。わが派もきちっとした姿勢を示すべきだ」と発言、「自衛のための軍隊の保持」の表現を憲法に盛り込むことや、自衛隊の役割に国際貢献を位置づけることで基本的に一致しました。

新年早々にも与謝野馨氏を代表とするプロジェクト・チームを発足させ、参院選前にも改憲の具体的な内容を盛り込んだ指針を策定する方針をかためています。

森派=小泉純一郎会長 1月8日、神奈川県内の集会であいさつし、「首相公選制は天皇制と矛盾しない」と述べ、憲法を「改正」し、10年後には首相公選制を導入すべきとの考えを強調しました。

2・11集会に参加を

名称=「改悪許さず憲法を生かす21世紀に 2・11集会」

日時=2月11日 13時30分
会場=八丁堀・労働スクエア東京
講演
*憲法調査会の論議と21世紀の日本 名古屋大学教授・森英樹
*今こそ教育を私たちの手に都教組教文部長・糀谷陽子
特別報告=アジアで考えた日本の歴史 
大学生・荒井千帆
◇参加費 500円

  また選挙制度改定論議

 昨年の国勢調査結果を受けて、衆院選挙区画定審議会が動きだし、最低でも5道県で小選挙区を1つ減らし、5県で1つ増やすことは避けられなくなりました。これは、小選挙区から当選している議員にとって、自分の選挙区がなくなるか、区割りが大幅に変更されるかの大問題です。

 そのため、自民党では、小選挙区での勝利がおぼつかなくなっている都市部を中選挙区にすることと抱き合わせで制度全体の改革にとりくもうととしています。与党では、小選挙区制では単独で当選できない公明党が3人区を基本とした中選挙区制を主張しており、中選挙区制の一部復活も視野に入れた与党協議が開始されます。

 野党は、与党の党利党略による一部中選挙区制復活には一致して反対することを確認したうえで、共産党はブロック単位の比例代表制を、社民党が中選挙区制復活を主張しています。また、民主党は定数是正をまずおこなうことを主張、自由党は自民党の動きを「こそくで不見識」と小沢党首が批判しています。

20日からホームページ開設

1月20日から憲法会議のホームページが開設されます。
URL http://www.kenpoukaigi.gr.jp/
Eメール mail@kenpoukaigi.gr.jp