全国の仲間のみなさん!日本国憲法を改悪する危険な動きが強まっています。
アメリカが公然と改憲を要求し、自民党、民主党とも改憲案を06年にまとめるとし、日本経団連も改憲に向けた「国の基本問題検討委員会」を発足させました。07年の国政選挙と一緒に憲法を変える国民投票を実施する動きが顕著になりつつあります。
日本国憲法を変えるねらいの中心は憲法9条であり、アメリカとともに海外で「戦争する国」に日本を変えることにあります。
9条を中心に憲法が変えられたならば、「戦争する国」になるにとどまらず、軍事大国化、教育の反動化、社会保障に関する国の責任の一層の放棄、地方自治の形骸化、マスコミや国民に対する統制の強化がすすみ、国民の権利が侵害され、労働運動や民主的諸運動の困難が拡大することは必至です。そしてそれは、アジアの一員として生きなければならない日本が、アジア諸国と強い軋轢を引き起こさざるを得ません。
日本国憲法は、第二次世界大戦における日本の侵略によるアジア諸国民の膨大な犠牲と日本人の悲惨な体験の上に、二度と戦争はやらないとの日本人の決意と戦争を違法化する世界の流れの中で制定されました。21世紀に入り、イラク戦争反対の数千万人の市民の行動が世界に広がり、EUやアセアンなどでは平和的諸国間の枠組みづくりがすすみ、日本国憲法9条の精神こそ、これからの人類社会のめざす方向であることが鮮明となってきています。原水禁世界大会国際会議宣言は、日本国憲法を守ることは、アジアと世界の平和ための重要な課題と呼びかけています。
日本の良心を代表する9氏が「九条の会」を発足させ、9条を守る一点での広範な共同を呼びかけ、賛同が全国に広がっています。日本と子どもたちの未来のために、そして世界の平和に対する日本国民の責任として、今、一人ひとりが行動に立ち上がることが求められています。
全国の町や村から「憲法守れ」の草の根の共同のうねりを急速に強めるため、私たちは、本日、「憲法改悪反対共同センター」を発足させました。
私たちは、全国の仲間のみなさんが力を合わせて奮闘され、次の取り組みを緊急に広げられんことを心より訴えるものです。
1、地方・地域、職場・学園での網の目の学習運動を推進します。
2、各団体は、全国、地方・地域、職場・学園で、各界・各層の幅広い人々と「憲法懇談会」を積極的に開催します。この「懇談会」を通じて「九条の会」の呼びかけへの賛同を広げ、草の根の共同を進めます。
3、それぞれの団体は、創造的な宣伝活動を推進します。毎月9日を全国一斉宣伝行動日に設定します。
4、多くの団体による署名運動を通じて、国民過半数の意思を結集します。
2004年9月16日 「憲法改悪反対共同センター」発足会
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